身体障害の作業療法 感覚・知覚再教育その1

身体障害の作業療法目次
身体障害の作業療法
身体障害に対しての治療と訓練
筋力増強運動〜その1
筋力増強運動〜その2
筋持久力運動〜その1
筋持久力運動〜その2
協調性運動〜その1
協調性運動〜その2
神経筋再教育〜その1
神経筋再教育〜その2
全身調整運動〜その1
全身調整運動〜その2
関節可動域運動伸張運動〜その1
関節可動域運動伸張運動〜その2
感覚・知覚再教育〜その1
感覚・知覚再教育〜その2



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感覚・知覚再教育






感覚再教育とは

感覚最教育は、感覚受容器の脱神経によって減少あるいは消失した感覚情報を、脳が正しく認知できなくなった場合に、それを改善する目的で行われる。

神経再生段階に応じた刺激を入れることで知覚/認知中枢の再学習を改善すると考えられており、末梢神経軸索再生やreceptor reinnervation を促進するものでなない。

また、知覚過剰のある場合に、刺激に対する閾値を上げる知覚過敏域効果が確認されている。

本来はこのように末梢神経繊維が損傷された場合の治療法として開発されたが、現在は皮膚損傷や中枢神経損傷の場合にも試みられている。




感覚機能・知覚機能の改善

  • 末梢神経の場合
    損傷された末梢神経は、軸索の中を軸索突起が末梢受容器に向かい伸びていくことで再生する。

    神経再生の速度は、受容器と軸索との比率、神経線維太さなどに依存し、神経線維の直径が小さいほど速く、1本の軸索の対する受容器の数が少ないほど速い。

    よって、原則的には疼痛→ 30Hs 振動→動的触覚→ 256Hs振動の順序で回復することが予測できる。

    脳皮質における刺激認知の忘却や誤りを意識化させ、受容器と神経との特異性再構築する必要があるため、感覚再教育が行われる。



  • 中枢神経障害の場合
    知覚/認知機能の中枢となる神経細胞が損傷した場合は、その神経細胞自体が再生するか、もしくは周囲の細胞が肩代わりするかたちで機能が改善するとされる。



  • 知覚過敏の場合
    脳皮質でのdecoding (伝達されたインパルスを感覚に変換する作用)の閾値を上げることを目的に刺激を入れる。



感覚再教育の方法

感覚再教育は、刺激の知覚と認知を促すことから開始する。

末梢神経障害では機能回復順序を手がかりに入力する刺激の種類を決定し、刺激の有無の識別、種類の識別、部位の識別を順に促す。

中枢神経障害では知覚/認知が比較的容易な刺激を選択し、有無の識別と部位の識別から始めるのが一般的である。

この始めの段階で、刺激に対して知覚過敏があればそれを軽減しておく。

刺激部位や種類の知覚/認知が強化されれば、次に物体や物品を探索/操作させ、認知を促す。ここでは、物体の素材、大きさ、重さ、形状の知覚/認知を獲得させる。

物品識別では、次の段階に向け、日常生活活動で操作する可能性のある物品を含めて再教育する。

最終段階では実用的な動作が獲得できるように訓練する。



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