失調症

■失調症 目次  @概要  A 障害部位による分類  B症状   C特徴・注意点   D評価  E上肢についての試験 F下肢についての試験 

  G体幹についての試験   H障害の評価・訓練  

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E上肢についての試験



・ 鼻指鼻試験

[方 法]患者の示指を自分の鼻に当てさせ、次にその指で検者の指先と、患者の鼻先を交互に触ってもらう。

[注意点]

*検者の指先は患者の示指の先端が肘を伸ばしてちょうど届く位の所におく。

*1回ごとに位置を移動させる。

*患者に対して、「もっと速く、次はゆっくり」などと速度を変えるように指示し、これに応じられるかどうかをみる。

*指の振戦が目的物に近づくほど著明になる『企図振戦』も観察できる。

[観察点]*示指の動き方

*振戦の出現

*鼻先に正確に到達するかどうか

 測定異常がある場合、指が鼻を通り越して頬にあたったり、力を入れて鼻を叩いてしまう。


・ 指鼻試験

[方 法]『鼻指鼻試験』と前後して行う。坐位もしくは仰臥位で、腕を伸ばしてやや外転位をとらせ、そこから示指で自分の鼻の頭を触ってもらう。

[注意点]*最初に開眼したままで行い、次に閉眼で行う。

     *いろいろな位置から、速度を変えて行う。

[観察点]*閉眼時には、運動障害が最も明らかになる。

     *運動が円滑でない、ぎこちない、振戦があるかなど


・ Arm stopping test(示指−じだ耳朶試験)

[方 法]仰臥位で腕を伸ばし、示指を耳たぶにあててもらう。

[観察点]測定障害がある場合、前腕を曲げるまではかなり正確に出来る。しかしそれから先、耳たぶにあてるまでがうまく出来ない。

     指は耳たぶを通り越したり、それより手前に停止したりする。


・ コップを持たせる

[観察点]健側でコップをとる仕草と、障害側で取る仕草の違いをみる。

     障害側の手は指を過度に開き、手を過度に伸展し、コップより上過ぎる空間に持っていってからコップをつかむ


・ 膝打ち試験

[方 法]坐位で、自分の膝を一側ずつ、手掌および手背で交互に素早く叩いてもらう。

     両側同時に行う方法もある。

[注意点]両側同時に行うときは、最初はゆっくりと、次第に速度を増してできるだけ速く行う。

[観察点]障害があれば、動作はのろく、不規則で、叩く場所も一定しない。


・ 手回内・回外検査

[方 法]*上肢を前方にゆったり挙上させ、手掌を上に向け、手を最大速度で回内・回外してもらう。

     *一側の手掌を上に向け、それを他側の手掌と手背で交互に出来るだけ速く、続けて叩いてもらう。

[注意点]正常でも利き腕の方が運動が速いので、他側の僅かな緩慢さはあまり重視しない。従って、あらかじめ利き腕を確認しておく必要がある。

[観察点]反復拮抗運動不能症(反復変換運動障害)がある場合、正常よりものろく、回内・回外の角度が減少したり、切り返しのリズムが乱れてくる。


・ 過回内試験

[方 法]手掌を上に向けて両腕を水平に挙上させ、次に手を回内させて下向きにしてもらう。

[観察点]障害側の手は回りすぎて、母指が健側のそれよりも下方に行く。

・ 時間測定障害の検査

[方 法]患者に検者の手を両側同時に握ってもらう。

[観察点]障害側では動作の開始が遅れ、完全に握り締めるまでの時間も遅れる。


・ Finger Wiggle

[方 法]手を机の上に置き、ピアニストやタイピストが行うような要領で指を母指から順に素早く叩く運動を繰り返してもらう。

[観察点]*正常でも利き腕の運動が速やかである。

     *反復拮抗運動不能症(反復変換運動障害)がある場合、指の動きは異常にゆっくりになる。

・ 線引き試験

[方 法]1枚の紙の上に約10cm離して2本の平行な縦線を引き、患者にこの縦線間に直交するような横線を引いてもらう。

[観察点]*右側の縦線のところで止めることが出来なかったり、手前で止めてしまったりする。

     *書いた線の軌跡を観察して、振戦をある程度評価することができる。

・ 打点検査

[方 法]用紙にダーツの的のような同心円を書き、患者にその中心に鉛筆で点を打ってもらう。

[注意点]*検者が1秒間に1回打つ位のリズムを手拍子でし、それに合わせて打ってもらう。

[観察点]*振戦があれば、中心から離れた所に打点が多くなる。

     *動作がリズミカルな反復運動になっているので、反復拮抗運動不能症(反復変換運動障害の評価も出来る。









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